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酸性土壌が危険な本当の理由と仕組み

  •   23, 2018 23:49
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2018・1・23・1




『作物はpH5.5~6.5で育てます。土が酸性にならないように2週間前に石灰を入れておきましょう』と作物の作り方によく出てきます。
酸性といわれると悪いイメージが先行し、よく理由も考えずに石灰を施していましたが、酸性の土は何がそんなに良くないのか調べてみました。

なぜ土は酸性化するのか


世界の国々は、気候風土により酸性土壌とアルカリ性土壌に分かれます。日本の土は、ほとんどの土地が酸性寄りです。一方、地中海沿岸やイタリアなどはアルカリ性土壌になっています。

雨水には空気中の二酸化炭素が溶け込んでいて弱酸性になっています。雨の多い日本はその影響を受け酸性に傾いていきます。

雨によって土中のアルカリ分(石灰分)が流れてしまい、酸性に傾いていきます。

畑では硫安など硫黄を含む酸性の化成肥料が多く使われているので、酸性に傾いていきます。

作物自体も根から水素イオンを放出しています。これにより酸性に傾いていきます。


pH(ペーハー)とは水素イオンの数量


pHとは、水素イオンの数量(濃度指数)のことです。土壌pHは、土壌中にどれだけの水素イオンがあるのか、と理解してもらうとわかりやすいです。

水素イオンが多いほど酸性に傾いていきます。(pHの数字は小さくなります)
例 pH5とpH8では、pH5の方が数字は小さいですが、水素イオンの数量は多いです。


土壌が酸性に傾くと何が起こるか


土中の栄養素は、腐植や粘土とくっついて土中に留まることができます。水素イオンも同じように腐植や粘土とくっついて土中に留まります。

もし、土壌が酸性に傾き水素イオンが多くなると、栄養素と水素イオンで腐植・粘土の取り合いになります。くっつくことができなかった栄養素は、土中に留まることができずに流れ出てしまうことになります。

これでは、いくら肥料を施しても、くっつく所のない栄養素は流れ出てしまうのです。栄養が十分に摂れなくなった作物には、さまざまな障害が出てきます。

これが、酸性土壌が危険な本当の理由です。


石灰投入は水素イオンを減らし、栄養素がくっつく腐植や粘土を確保すること


石灰が投入されると、腐植・粘土とくっついていた水素イオンは、石灰から分離した水酸化物イオンとくっつき水となって流出します。その結果、腐植・粘土に空きができます。この空きのできた腐植・粘土に栄養素がくっつき、栄養素は土中に留まります。

このように、石灰投入により水素イオンが減り(アルカリに傾き)、栄養素が留まるようになると、作物にも十分な栄養が行き渡るようになり、改善されます。

ここで気を付けなければならないのは、過剰な石灰投入はアルカリ性に傾けすぎる可能性があるということです。

多くの作物の適正ペーハー値は5.5~6.5の弱酸性です。毎回多くの石灰を投入していると、この値を超えてアルカリ性に傾く可能性があるのです。

酸性、アルカリ性のどちらに大きく振れても作物には危険なのです。


畑のpH値を知る


重要なことは、いわれるがまま栽培のたびに石灰を投入することではなく、畑の土が今どれくらいの酸度なのかをしっかり知ることです。

専門的でも簡易的でもいいですから、自分の畑のおおよそのpH値を知り、酸・アルカリのどちらにも傾き過ぎないように調節してあげることが大事です。

・JAでは本格的な土壌分析を行ってくれます。pH値だけでなく、いろんなデータが出ますのでとっても参考になります。

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まとめ


土が酸性に傾くことによって、養分が流出しやすくなって作物に障害が出ること、石灰を投入する=pH値を正常にすることで、その流出を止めることができることがわかりました。

土の中はどんな状態になっているのか、目で確認することはできません。しかし、地温計やpH測定器など比較的安価に手に入れることができるもので土の中が数値として見えてきます。この数値で『自分は今土や作物に何をすべきか』がわかってきます。

スコップや鍬、バケツやじょうろを揃えるように、地温計やpH測定器などは是非持っておきたいツールです。


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▷▷野菜だより 2018年 01月号
▷▷現代農業 2018年 02月号


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Tag:酸性土壌 アルカリ性土壌

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