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いちごのプランター栽培 定植後23日~収穫まで まとめ




2018.2.23.1



2017年9月10日にプランターに定植したイチゴの栽培記録です。
品種は、『あきひめ』、『とちおとめ』、『蜜香』を3株ずつ3つのプランターに定植しました。




2017年 10月3日 栽培日数23日 いちご葉かき



いちごは寒くなって休眠するまで芽やランナーが次々と生えてきます。
葉は密集させず5本くらいで育てるのが風通しも良く病害虫の被害も受けづらくなります。
新芽やランナーが伸びるのは元気な証拠ですし、葉欠き作業はクラウンを若返らせる大事な作業です。


《葉かきのやり方》

①艶がなくなったり、元気のない葉は摘み取ってしまいましょう。
古くなった葉はクラウンの外側にあります。

いちご芽かき1


②指で茎の根本近くをつまんでキャベツや白菜を芯からむしり取るイメージで力を加えます。

いちご芽かき3


③古い茎ほど少しの力で気持ちよく剥がれます。

いちご芽かき4

気がつくと葉が増えていたり、ランナーが伸びていたりするので葉欠き作業は度々行います。


2017年 10月27日 栽培日数47日 いちご葉かき



前回に葉欠き作業を行ってから24日経過しました。
季節の変わり目で暑い日もあれば、肌寒い日もありました。
が、イチゴにとっては、まだまだ休眠期とは程遠く、あちこちでランナーがのび放題です。
イチゴは、タネとランナー2つの方法を用いて子孫を残そうとする、したたかというか、けなげというか、そういう娘なんです。(なぜか女の子に例えてしまいますね)

10・27-4



花まで咲いてる株もありますが、今はクラウンにどんどん栄養をため込む時期なので摘んでしまいます。なかなか実にになるまでは成長しません。
花芽が出るのは元気な証拠、正しく栽培しているんだ!と思うようにします。

10・27-6



雑草もいろんな種類が成長しています。なるべく根こそぎ摘むようにします。土が濡れているうちに作業をすると摘みやすいです。
ミニ熊手で硬くなった土をほぐしてあげます。
イチゴは、クラウンが表面に出ていないといけないので、株元に土寄せは厳禁です。

10・27-5



作業終了。スッキリしました。これから寒くなり始めると、人の手のようにイチゴの葉もカサカサになって休眠期となります。今のうちに、たっぷりと栄養を充電してね。

10・27-3
10・27-2


2018年 1月27日 栽培日数140日 ビニールトンネル設置


昨年栽培した3種類のイチゴのランナーから3株ずつ増やし、プランターに定植してゆっくり育ててきたイチゴですが、なんとか寒い冬を無事に超えつつあります。
前シーズンは残念ながら収穫期間2週間、収穫量約20粒しか採れませんでした。
そこで今シーズンは、早めに開花、結実させるためにビニールトンネルをすることにしました。

イチゴは2つの条件をクリアーしないと、春に花が咲いて実をつけることができません。
プロのイチゴ生産者は、この生理現象をうまく利用して11月や12月の真冬でもイチゴが採れるようにしています。
イチゴたっぷりのクリスマスケーキは、イチゴ生産者の努力のたまものです。


①の条件は花芽分化

イチゴは9月の気温と日差しの長さを感じて花芽が形成されます。
秋を感じ取って、翌春のための準備をするのですね。


②の条件は休眠打破

イチゴは寒くなると休眠します。休眠に入ったらある一定期間(5℃以下で)眠らないと目が覚めません
品種によって何時間あたらなければならないかが決まっています。『とよのか』『章姫』『とちおとめ』『女峰』などは休眠の浅い品種で100時間程度です。
この目の覚める期間が経過したことを休眠打破といいます。

*休眠させないイチゴ栽培方法などもあるようです。

この2つの条件がクリアできれば保温して成長を促進して良いということになります。

①はクリア出来ていますが②の寒さに当たった時間を計測したわけではなく曖昧さは残りますが…ここは見切発車ですw

花芽分化と休眠打破についてはこちらもご覧ください。
🔗イチゴの防寒についてはこちらから



ビニールトンネル取り付け

寒い冬を乗り切るため、地を這うようにロゼットという形状で休眠しています。
葉も小さく、潤いなく乾燥しています。

2018・1・28・6



こんな寒い中でも花芽はしっかり出来ていて、春が来て暖かくなるのをジッと待っています。

2018・1・28・5



プランター栽培ですから水やりも必要ですし、受粉も虫たちに任せるにしろ、人工授粉するにしろビニールの開閉は頻繁に行わなければなりません。
半分くらい簡単に開けるような工夫を施しました。

2018・1・28・1



気温の上がり過ぎや、蒸れ防止のために換気が必要ですが、細かい穴の開いたビニール資材を見つけました。
これで換気の手間が省けるかも…これは一押しの商品だわ。
▷全面有孔フィルム を見てみる

2018・1・28・4



突風でビニールがバタつかないように外側から押さえます。
7℃位だった温度が、日が当たりみるみる上昇して27℃までいきました。

2018・1・28・22018・1・28・3




プランターごとトンネルの中に入れたことで、地温も上がるでしょうから、早く休眠から覚めて一気に成長してくれると嬉しいのですが…初めてなので少し不安です。
また、ハチや虫のいない時期に開花するはずですから、受粉をどうするのか悩ましいところです。

さて昨年の20粒を超えることができるのか…楽しみ楽しみ。

換気の手間がなくて便利
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2018年2月24日 栽培日数167日



昼間の気温が少しずつ暖かくなり始めました。
ビニールトンネルをして1カ月近くなりましたが、ずいぶんと葉の色も良くなって艶も出てきました。

2018/2/24/1




地温は24℃まで上がっています。

2018/2/24/3



葉も地を這うロゼットという形状から、少し上向きになってきました。
新芽も見えていますし、クラウンもガッチリしていますね。

2018/2/24/2


2018年3月10日 栽培日数181日



3月に入り新芽と花芽が上にむかって伸び始めました。
古い葉を欠きとりリフレッシュ!

筆を使い人工授粉していますが、はてさてこの時期の花は実がつくのでしょうか・・・

2018/3/10/2


2018年3月25日 栽培日数196日



お彼岸を過ぎ本格的な春の陽気。
花が咲き乱れています。
日中はトンネルを開けないと温度が上がり過ぎます。
少し実が膨らんできたかな…

2018/3/25/2


2018年3月31日 栽培日数202日



実が膨らんできました。
だんだんイチゴらしく赤く色づいてきますよ。

2018/3/31/1



下は受粉がうまくいったイチゴ、ゴマ団子みたい。
上はうまく受粉しなかったイチゴ、黒っぽく見えます。たぶん膨らんでこない。

2018/3/31/3


2018年4月15日 栽培日数217日



だいぶ大きくなって赤く色づいてきました。

2018/4/15/1


2018年4月19日 栽培日数221日 初収穫



きれいに赤く色づきましたね。
2個収穫しました。
甘味も酸味もしっかりあってなかなかの味でした。
あと何個穫れるかなあ…

2018/4/19/2


2018年4月27日 栽培日数229日



順調に色づいています。
これまでに10個収穫。
さて、次の花房は出てくるのでしょうか、少し不安です。

2018/4/27/1


2018年6月3日 栽培日数266日 撤収



結局二番花は出てこず、約40個の収穫で終わりました。
甘みもさほどなくイチゴ栽培の難しさを痛感しました。
トンネルや被覆資材をかたずけ、2019年の苗づくりの準備を始めます。

2018/6/3/41
2018/6/3/42


『2018 いちごのプランター栽培 苗づくり』で苗づくりを紹介していきます。


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コラム 有機質肥料・完熟堆肥・ボカシ肥料のこと



野菜作りが一作終わると、土壌中の養分は消費されてしまっています。次期作のために失われた栄養分を補給しなければなりません。
足りなくなった分、または次期作の野菜に必要な栄養分を補うために有機物を投入します。

注意しなければならないことは、生育途中に足らなくなった場合は追肥すればよいですが、過剰な場合は残った肥料成分が腐り、病害虫などの害がでてきますから、多過ぎないように気を付けなければなりません。



有機物が投入されると活発になる微生物

微生物にとって有機物(油かす・骨粉・魚かす・牛ふん・豚ふん・鶏ふん・生ごみ・緑肥など)はエサです。エサのない状態ではひっそりとしている微生物ですが、有機物が土に投入されると一気に活発にエサを食べ、増殖と死滅を繰り返します

このエサを分解してできた物質を、根は栄養分として吸収することになります。
死滅した微生物もまた他の微生物に分解され栄養分になります。

化学肥料は、微生物のエサにはなりません。したがって、化学肥料だけの施肥は、エサがないのでやがて微生物ゼロの土を作ります。



分解しやすい物質と分解しにくい物質

有機物には様々な物質が含まれています。
微生物は食べ易い物質(糖、デンプン、たんぱく質など)から先に分解していきます。
食べ易いので一気に分解し増殖するので熱が出ます

有機物の投入を種まき・定植の数カ月前に行う理由の一つは、この熱で根が傷つくのを避けるためです。

さて、残った食べにくい物質はどうなるかというと、ゆっくりと時間をかけて微生物によって分解されていきます。堆肥となりやがて腐植となります。この時熱は出ません。

分解し易い物質を分解し、且つ発酵熱によって雑草のタネや病害虫の元を減らす工程を、堆肥作成においては一次発酵といい、一次発酵が終えた有機物は完熟堆肥とうたっても良いことになります。
この後、分解しにくい物質をゆっくり分解していきますが、時間が経てばたつほど腐植と微生物が増え、良質な完熟堆肥となっていきます。



どの微生物が動くかはわからない(水たまりでは腐る)

有機物が投入されると、エサを食べ微生物が活発になるといいましたが、有用菌である『乳酸菌』や『酵母菌』などが多く活発に動いてくれれば理想的な発酵になるのですが、そうでない場合があります。

水はけが悪かったり、大雨で水たまりになってしまうような畑で、土に酸素が含まれていない土壌では、同じ分解でも発酵ではなく腐敗となる微生物が動きます。

腐敗の場合は、植物の生育を悪くする物質が出来たり、有毒なガスが発生したりします。何より腐敗臭に誘われてハエやセンチュウなど害虫が寄ってきて悪の温床となります。
有機物さえ投入しておけば大丈夫、美味しい野菜ができる!と安心するのは間違いです。

腐敗の条件は、水、酸欠、温度です。せっかくの有機質肥料ですから腐らせないようにしたいものです。



ボカシのすすめ

発酵か腐敗か…土の中でどっちに転ぶか分からないようなことを避けるため、あらかじめ有用菌で有機物を上手に発酵させたものがボカシ肥料です。
これなら一次発酵済みなので温度が上がることもないですし、有用菌によって分解され、根が吸収できる栄養分になっていますから安心して施肥することができます。
ベテラン菜園家ともなれば、自分の手に入れやすい有機物などを利用してオリジナルの『ボカシ』を作り菜園に投入しています。

🔗7日で完成 米ぬか・もみ殻 ボカシ・堆肥づくり/好気性発酵 はこちらから



数種類の有機質肥料を発酵させた即効性の肥料をボカシ肥料といい、落ち葉やバークなどを入れ、分解がゆっくりで土壌を改良するような働きを持つもので一次発酵が済んでいるものを完熟堆肥といいます。

ここをしっかり押さえ、理解しておくことが大切です。



 





 
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Last Modified : 2019-05-28

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