投稿:2018-04-11
| 更新:2019-05-19
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ベランダや軒下、玄関などの空きスペースを利用してプランター菜園を始めてみようと思ってるあなたへ、おすすめの培養土を紹介しようと思います。
異常気象による作物の不作で野菜の高値がつづく昨今、家庭菜園やベランダ菜園などが流行しています。
ホームセンターに行けば、培養土や肥料、腐葉土や堆肥などが多種多様にあって人気の程がうかがえますが、かえって何を選んだら良いのか見分けがつかなくなってしまっています。
培養土は初心者でも失敗なく育てられるように、必要なものが全て入っている土(用土)です。
今回は数ある培養土の中で人気があり、安心して育てられる培養土を選んでみました。
培養土選びの参考になれば幸いです。
培養土とは
その辺にある土を掘ってプランターに入れて、野菜のタネをまいても上手く育ってくれません。
植物が元気に育つプランターや畑には土のほか、堆肥、腐葉土、肥料、土壌改良材などがバランス良く入っています。
培養土は、育てる植物の生理に合わせて堆肥や肥料などをあらかじめバランス良く配合してある土のことをいいます。
ですから、培養土1つあれば、植物が育てられます。
良い土の条件
土の量が限られているプランター栽培では、土の良し悪しが植物の生育を大きく左右してしまいます。なるべく信用のおけるお店やメーカーから購入する方が安心です。
さて、野菜が元気に育つ良い土は、次のような特徴があります。
・通気性が良い
根と、根の成長を助ける微生物は呼吸をしています。
呼吸に必要な空気が常に土中にあると植物は元気に育ちます。
また、隙間があることで根をストレスなく張ることができます。
・保水性が良い
植物の体は、ほとんどが水分です。
また、植物は光のエネルギーを用いて、二酸化炭素と水から炭水化物を作る光合成をします。
ゆえに、水は植物には欠かせません。
常に根に水分を供給できる土は植物を元気にします。
・排水性が良い
土が含んでいる水分以外は、どんどん流れていってしまわないと、水は古くなり腐敗の原因になります。腐った水は悪臭を放ち、害虫を集め、病気をもたらします。
・保肥性が良い
植物は光合成で作った炭水化物と、根から吸収した栄養素を利用して成長しています。
悪い土は、栄養素を留めることができず、栄養素は水といっしょに流れてしまいます。
良い土ほど、多くの栄養素を土中にストックでき、根に供給できます。
・適正な酸度
野菜が育つのに最適なpH値は5.5〜6.5の弱酸性です。
酸性側、アルカリ性側のどちらに傾きすぎても植物は元気に育たなくなります。
・清潔で異物が混ざっていない
雑草のタネやゴミ、小石、害虫の幼虫、病原菌などが含まれてなく清潔です。
・微生物が多く入っている
根の周りには多くの微生物が集まって、お互いに助け合いながら成長しています。
微生物は、有機物を根が吸収できるような物質に分解します。
また、分解が土の団粒化を促進します。
微生物は、病原菌が根の中に入ることを防いでくれます。
微生物の数が多いほど、健全な土中バランスが崩れにくいです。
おすすめの培養土
それでは、上記のような良い土の特徴を持った、おすすめの培養土を紹介していきます。
尚、ホームセンターなどでは、店オリジナルの培養土が販売されていますので、ここでは、ネットショッピング可能なメーカーや販売店などのおすすめ培養土を紹介します。
① アイリスオーヤマ ゴールデン粒状培養土
理想の土は団粒構造。土と有機物と微生物によって作り出されるこの団粒を人工的に作り出しました。
だから、根張りがよく、保水と排水のバランスが良い。
加熱処理したものを袋詰めしているので、雑草のタネや害虫の混入がなく安心して使用できる。
1粒ごとにミネラル豊富な草炭や各成分を配合しているので、植え場所による生育のばらつきがない。
▷ゴールデン粒状培養土を見てみる
▷アイリスオーヤマHP

② 花ごころ 花ちゃん培養土
地力を高めるabコンポ(土壌改良効果と肥料効果を合わせ持った有機資材)を配合
効き目が緩やかで肥効期間が長いIB肥料を配合
リン酸成分が多い肥料を配合し実つきを良くします。
▷花ちゃん培養土を見てみる
▷花ごころHP

③ 花ごころ 特選有機花ごころ培養土
地力を高めるabコンポ(土壌改良効果と肥料効果を合わせ持った有機資材)を配合
効き目が緩やかで肥効期間が長いIB肥料を配合
海藻成分のミネラルとカルシウムの効果で根張りをよくします。
▷特選有機花ごころ培養土
▷花ごころHP

④ 自然応用化学 栽培名人の土
100日効く元肥入り
特殊なコーティング肥料でゆっくり効き、しかも根が触れても傷つかない。
植物に優しい肥料入り
▷栽培名人の土を見てみる
▷自然応用化学HP

⑤ プレミアム花ちゃん培養土
地力を高めるabコンポ(土壌改良効果と肥料効果を合わせ持った有機資材)を配合
ミネラル成分の多いバイオキャッチを配合
海藻成分の効果で根がよく張り、葉の色がよくなります。
▷プレミアム花ちゃん培養土を見てみる
▷花ごころHP

まとめ
プランター栽培に限らず作物は、1作終えるごとに土をリセットする必要があります。
そのままでは、次の作物は元気に育ちません。
残った根を取り除いたり、硬くなった土を砕いたり、新たに堆肥や肥料を加えたりして次作に備えます。
培養土も然りで、1作終えた土を再利用するには、土壌改良材を入れたり、天日に干して殺菌したりしてリセットする必要があることを忘れないようにしましょう。
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参考文献
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コラム 有機質肥料・完熟堆肥・ボカシ肥料のこと
野菜作りが一作終わると、土壌中の養分は消費されてしまっています。次期作のために失われた栄養分を補給しなければなりません。
足りなくなった分、または次期作の野菜に必要な栄養分を補うために有機物を投入します。
注意しなければならないことは、生育途中に足らなくなった場合は追肥すればよいですが、過剰な場合は残った肥料成分が腐り、病害虫などの害がでてきますから、多過ぎないように気を付けなければなりません。
有機物が投入されると活発になる微生物
微生物にとって有機物(油かす・骨粉・魚かす・牛ふん・豚ふん・鶏ふん・生ごみ・緑肥など)はエサです。エサのない状態ではひっそりとしている微生物ですが、有機物が土に投入されると一気に活発にエサを食べ、増殖と死滅を繰り返します。
このエサを分解してできた物質を、根は栄養分として吸収することになります。
死滅した微生物もまた他の微生物に分解され栄養分になります。
化学肥料は、微生物のエサにはなりません。したがって、化学肥料だけの施肥は、エサがないのでやがて微生物ゼロの土を作ります。
分解しやすい物質と分解しにくい物質
有機物には様々な物質が含まれています。
微生物は食べ易い物質(糖、デンプン、たんぱく質など)から先に分解していきます。
食べ易いので一気に分解し増殖するので熱が出ます。
有機物の投入を種まき・定植の数カ月前に行う理由の一つは、この熱で根が傷つくのを避けるためです。
さて、残った食べにくい物質はどうなるかというと、ゆっくりと時間をかけて微生物によって分解されていきます。堆肥となりやがて腐植となります。この時熱は出ません。
分解し易い物質を分解し、且つ発酵熱によって雑草のタネや病害虫の元を減らす工程を、堆肥作成においては一次発酵といい、一次発酵が終えた有機物は完熟堆肥とうたっても良いことになります。
この後、分解しにくい物質をゆっくり分解していきますが、時間が経てばたつほど腐植と微生物が増え、良質な完熟堆肥となっていきます。
どの微生物が動くかはわからない(水たまりでは腐る)
有機物が投入されると、エサを食べ微生物が活発になるといいましたが、有用菌である『乳酸菌』や『酵母菌』などが多く活発に動いてくれれば理想的な発酵になるのですが、そうでない場合があります。
水はけが悪かったり、大雨で水たまりになってしまうような畑で、土に酸素が含まれていない土壌では、同じ分解でも発酵ではなく腐敗となる微生物が動きます。
腐敗の場合は、植物の生育を悪くする物質が出来たり、有毒なガスが発生したりします。何より腐敗臭に誘われてハエやセンチュウなど害虫が寄ってきて悪の温床となります。
有機物さえ投入しておけば大丈夫、美味しい野菜ができる!と安心するのは間違いです。
腐敗の条件は、水、酸欠、温度です。せっかくの有機質肥料ですから腐らせないようにしたいものです。
ボカシのすすめ
発酵か腐敗か…土の中でどっちに転ぶか分からないようなことを避けるため、あらかじめ有用菌で有機物を上手に発酵させたものがボカシ肥料です。
これなら一次発酵済みなので温度が上がることもないですし、有用菌によって分解され、根が吸収できる栄養分になっていますから安心して施肥することができます。
ベテラン菜園家ともなれば、自分の手に入れやすい有機物などを利用してオリジナルの『ボカシ』を作り菜園に投入しています。
数種類の有機質肥料を発酵させた即効性の肥料をボカシ肥料といい、落ち葉やバークなどを入れ、分解がゆっくりで土壌を改良するような働きを持つもので一次発酵が済んでいるものを完熟堆肥といいます。
ここをしっかり押さえ、理解しておくことが大切です。
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Last Modified : 2019-05-19