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有機栽培で利用する『油かす』の肥料成分と上手な使い方

  •   16, 2017 22:19
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油かす




オーガニック・有機栽培で利用される有機質肥料。
有機質肥料とは、生物由来の資源を原料に作られた肥料のことを指します。
工業的に合成された無機質肥料とは違って、化学的ではないので一見身体に良さそうですが、さて有機質肥料とはいったいどんな特徴があるのでしょうか。

今回は、『油かす』の肥料成分と、有機肥料の上手な使い方について調べてみました。





油かすとは?


油かすは、『なたね』や『だいず』などから油をしぼった後のカスでできています。
市販されているものの多くは『なたね』のカスです。

肥料成分としては、窒素が主体で、少量のリンとカリも含みます。葉肥の要素が高いです。
土と混ぜることによって、土壌微生物が増え、土をフカフカにする効果があります。


油かすの種類


『油かす』と『発酵油かす』の2種類があります。



《油かす》

野菜が有機物に含まれる栄養素を吸収できるのは、土に施した後、微生物によって分解されてからです。そのため、効果が現れるまでには時間がかかり、主に元肥に使われます。

気をつけなければならないのは、分解の過程で有害な有機酸やガスが発生すること、最初に分解するカビには病気の原因になるものが多いことから、作付けの2〜3週間前に施すのが良いです。土とよく混ぜ合わせて施すのがポイントです。

油かすは徐々に分解されていくので、じっくりと長く効く有機質肥料といえます。



《発酵油かす》

あらかじめ油かすを発酵させたもので、通常の油かすと同様、窒素分を多く含む肥料です。すでに発酵が済んでいるので、土中で分解する間に出るガスの心配もなく、施してからすぐに種まきや植えつけを行うことができます。

追肥としても有効です。



油かすも発酵油かすも臭いがあるので、ハエなどがすぐに寄ってきます。土表面に出ないように施すのが良いです。


そもそも有機質肥料を入れるわけ


野菜作りが一作終わると、土壌中の養分は消費されてしまっています。次期作のために失われた栄養分を補給しなければなりません。
足りなくなった分、または次期作の野菜に必要な栄養分を補うために有機物(油かす)を投入します。

注意しなければならないことは、栽培期間中足りなくなった場合は追肥すればよいですが、過剰な施肥は、残った肥料成分が腐り、病害虫などの害がでてきますから、多過ぎないように施すことが大切です。


有機物(油かす)が投入されると活発になる微生物


微生物にとって有機物(油かす)はエサです。エサのない状態ではひっそりとしている微生物ですが、有機物(油かす)が土に投入されると一気に活発にエサを食べ、増殖と死滅を繰り返します
この活発な状態の時に、熱やガスが発生するのです。肥料焼けの原因です。有機物の投入は作付けの2〜3週間前にする理由はここにあります。

さて、このエサを分解してできた物質を、根は栄養分として吸収することになります。
死滅した微生物もまた他の微生物に分解され栄養分になります。

化学肥料は、微生物のエサにはなりません。したがって、化学肥料だけの施肥は、エサがないのでやがて微生物ゼロの土を作ります。

▷▷有機質肥料を見てみる

どの微生物が動くかはわからない(水たまりでは腐る)


有機物(油かす)が投入されると、エサを食べ微生物が活発になるといいましたが、有用菌である『乳酸菌』や『酵母菌』などが多く活発に動いてくれれば理想的な発酵になるのですが、そうでない場合があります。

水はけが悪かったり、大雨で水たまりになってしまうような畑で、土に酸素が含まれていない土壌では、同じ分解でも発酵ではなく腐敗となる微生物が動きます。

腐敗の場合は、植物の生育を悪くする物質が出来たり、有毒なガスが発生したりします。何より腐敗臭に誘われてハエやセンチュウなど害虫が寄ってきて悪の温床となります。

腐敗の条件は、水、酸欠、温度です。せっかくの有機質肥料(油かす)ですから腐らせないようにしたいものです。


ボカシのすすめ


発酵か腐敗か…土の中でどっちに転ぶか分からないようなことを避けるため、あらかじめ有用菌で有機物を上手に発酵させたものがボカシ肥料です。発酵油かすも同様です。

これなら一次発酵済みなので温度が上がることもないですし、有用菌によって分解され、根が吸収できる栄養分になっていますから安心して施肥することができます。

▷▷ボカシ肥料を見てみる

🔗好気性発酵 7日で完成 米ぬか・もみ殻 ボカシ・堆肥づくり


まとめ


『油かす』の肥料成分と、有機肥料の上手な使い方について見てきました。

栽培上手な人は、やみくもに有機物を投入するのではなく、長い年月をかけて土の中の有用微生物が住みよい環境になるように、土と対話しながら地道に努力を続けている人が多いです。

人間の生活リズムと、野菜や土、微生物の成長リズムは、全く違う時間軸で動いていることを念頭に、あわてず、ゆっくりと家庭菜園に取り組んでいきましょう。


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参考文献


いつも参考にしている家庭菜園の教科書です。
よかったら読んでみてください。

▷▷やさい畑 2018年 10月号

▷▷野菜だより 2018年 11月号

▷▷現代農業 2018年 11月号



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