投稿:2018-06-24
| 更新:2019-12-02
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エンドウは秋に種まきして、春から初夏にかけて収穫する春の味覚として広く親しまれている野菜です。
収穫後は急速に鮮度が落ちますが、家庭菜園なら新鮮なままを調理して食べることができます。
栽培期間が長いですが、初心者でも簡単に栽培することができます。
家庭菜園やプランター栽培でも簡単に育てられて人気の品種を探してみました。
エンドウ種選びの参考になれば幸いです。
エンドウの分類
エンドウはサヤの形状や食べ方によっていくつかの種類に分けることができます。
ここでは代表的な3つのタイプのエンドウを紹介します。
サヤエンドウ
実が膨らむ前の若いサヤを食べる種で『絹サヤ』という名前で流通しています。
スナップエンドウ
ある程度まで充実させた子実をサヤごと食べるタイプのもので、他に比べて糖度が高く栄養価も優れている分、収穫後の品質低下も早くなります。
収穫してすぐ食べられる家庭菜園にピッタリな品種です。
実エンドウ
充実した実を食べる『グリーンピース』と呼ばれる品種で、古くから親しまれているタイプです。
エンドウ栽培の注意点
エンドウは低温にあたることで花芽分化が進みます。
本葉2.3枚の幼苗は4~7℃の低温に耐えられますから、この頃が一番寒い時期と重なるように作付け計画を立てます。
株が大きくなり過ぎると耐寒性が失われますから早まきは避けましょう。
マメ科植物ですから連作を嫌いますので少なくとも3~4年以上マメ科植物を栽培していない畑を選びます。
ツルが伸びる『ツルあり種』と、ツルが伸びない矮性の『ツルなし種』がありますが、『つるあり種』の方が長い間収穫が楽しめます。
サヤエンドウは、サヤの柔らかいうちに収穫します。
スナップエンドウは、サヤが十分に膨らんだら収穫します。
実エンドウは、サヤにシワがより始めたときに収穫します。
収穫後は鮮度が急速に落ちますから早めに調理します。
エンドウ栽培についてはこちらが参考になります。
🔗タキイ種苗 タキイのエンドウ栽培マニュアル
🔗サカタのタネ園芸通信 失敗しない栽培レッスン
おすすめエンドウ品種9選
それではおすすめのエンドウ品種を紹介していきます。
尚、2018年6月の楽天、amazon、ヤフーショッピングのランキング等を参考に厳選しています。
① スナップエンドウ グルメ
莢は歯切れがよく厚い肉質で、甘みが特に強くおいしさは群を抜く。
スナップエンドウとしては、莢の長さが9‐10cmと長い。
莢の色は緑色でツヤがあり、秀品率が高い。
草丈は約1.5m。草勢は中強で分枝数は少なめ。
花は白花で、莢つきは双莢性が高い。
▷スナップエンドウ グルメ を詳しく見てみる

② スナップエンドウ ジャッキー
莢は肉厚でジューシー。甘くて歯切れがよく食味は良好。
莢は濃緑色で長さは7~8cm程度。
草勢旺盛で側枝の発生もよく、多収となる。
▷スナップエンドウ ジャッキーを詳しく見てみる

③ スナップエンドウ スナック2号
莢色は濃緑、うどんこ病に強い、つるなし極早生品種
草丈は温暖地では70~80cm、寒冷地の春まきや、暖地の秋まきハウス栽培では150cm前後になります。
節間は短く、分枝は少ないですが、葉色は濃いです。
莢色は濃く、ハウス栽培でも濃色で見栄えがよいです。
莢は肉厚で甘みがあり、おいしいです。「グリーンピース」のように粒を肥大させて、莢ごと利用します。
極早生で花つきがよく、下位から着花する短期多収の「スナックエンドウ」です。
エンドウ立枯病(レース1)に抵抗性、うどんこ病に強いです。適応性広く、各地で栽培できます。
【栽培の要点】
「グリーンピース」のように粒が肥大して、莢がまだ鮮緑色で外観のよいときに収穫します。
涼しい時間に収穫し、通気のよい容器で出荷します。
保冷車で出荷すると品質が非常によいです。
▷スナップエンドウ 種 『スナック2号』を詳しく見てみる

④ 実どりエンドウ 久留米豊
子実・莢ともに濃緑色で、市場性にすぐれた実とり専用種。
莢はやや長めの大莢で特にむき実が大きく、甘みが強い。
白花で耐寒性が強く、栽培容易な早生品種。
草勢旺盛で草丈は高く、莢つきが良好で収量が安定する。
中間・暖地の秋まきに最適。
【栽培の要点】
酸性土壌と連作を避ける。
過湿を避け深まきにならないよう1穴に3~4粒播種する。
早まきを避け、大苗で越冬させないようにする。
開花期と着莢肥大期に追肥を行う。
収穫期の莢表面に白色のシワは出にくいので、収穫が遅れないように注意する。
▷実エンドウ 種 『久留米豊』を詳しく見てみる

⑤ 実どりエンドウ 南海緑
子実・莢とも特に濃緑で、市場性の高い実とり用早生種。
莢は幅の広い大莢で、むき実は大きく、甘みが強い。
春先のつる伸びが旺盛で、よく分枝し、花数が多い。
初期からの莢つきも良好で、収量性が高い。
暖地の秋まきで、早めから収穫が可能な栽培では、特に草勢と収量が安定する。
【栽培の要点】
酸性土壌と連作を避ける。
過湿を避け、深まきにならないよう1穴に3~4粒播種する。
早まきを避け、大苗で越冬させないようにする。
開花期と着莢肥大期に追肥を行う。
収穫期の莢表面に白色のシワは出にくいので、収穫が遅れないように注意する。
▷実エンドウ 種 『南海緑』を詳しく見てみる

⑥ 実どりエンドウ
双莢性の高い実とり用の代表的品種。
子実は黒目でやわらかく品質がよい。
耐寒性にすぐれ草勢旺盛で分枝数が多く、後半まで花つきがよく多収。
【栽培の要点】
酸性土壌と連作を避ける。
過湿を避け、深まきにならないよう1穴に3~4粒播種する。
早まきを避け、大苗で越冬させないようにする。
追肥は開花期と着莢肥大期を目安に施す。
▷実エンドウ 種 『ウスイ』を詳しく見てみる

⑦ サヤエンドウ 仏国大莢
晩生の大莢高性種。赤花で莢色は中緑。
莢幅が広く、長さは10cm程度。
やわらかくて品質は良好。
耐寒性は中程度ながら、草勢旺盛で多収。
【栽培の要点】
酸性土壌と連作を避ける。
過湿を避け、深まきにならないよう1穴に3~4粒播種する。
秋まきでは早まきを避け、大苗で越冬させないようにする。
収穫期間が長いので、つるの伸び始め、開花期、収穫始めのころを目安に追肥を施す。
▷キヌサヤエンドウ 種 『仏国大莢』を詳しく見てみる

⑧ サヤエンドウ 成駒三十日
白花で早生の高性種。
耐寒性が強く、草勢旺盛で側枝の発生がよく、主枝・側枝ともに双莢性が高い。
莢は濃緑色で、長さは7.5cm程度によくそろう。
波ひだ・曲がり・奇形が少なく、子実の肥大がゆるやかで、そろいがよい。
肉質はやわらかく、歯切れがよい。
【栽培の要点】
酸性土壌と連作を避ける。
過湿を避け、深まきにならないよう1穴に3~4粒播種する。
秋まきでは早まきを避け、大苗で越冬させないようにする。
収穫期間が長いので、つるの伸び始め、開花期、収穫始めのころを目安に追肥を施す。
キヌサヤエンドウ 種 『成駒三十日』を詳しく見てみる

⑨ サヤエンドウ 矮性赤花絹莢
赤花で、草丈50cm程度の矮性種。
節間が短く分枝性が強い。
熟期は早生。草勢旺盛で耐寒性が強く、栽培容易。
莢は長さ7~8cm程度で曲がりが少なく、表面は滑らかでシワも少ない。
莢色は濃緑で肉質がやわらかい。
【栽培の要点】
酸性土壌と連作を避ける。
過湿を避け、深まきにならないよう1穴に3~4粒播種する。
秋まきでは早まきを避け、大苗で越冬させないようにする。
本葉4~5枚のころに土寄せと誘引を行う。
開花期と着莢肥大期に追肥を行う。
▷キヌサヤエンドウ 種 『矮性赤花絹莢』を詳しく見てみる

まとめ
エンドウは、側枝が次から次へと伸びて葉が込み合ってきます。
風通しの悪くなった場所は、暖気と湿気が溜まり植物の呼吸がしにくく弱ってしまい、病害虫の原因になります。
摘葉などをして風の通り道を確保することによって、溜まった暖気と湿気を逃がし呼吸ができるようになり、病害虫に負けない丈夫な植物に育ちます。
スナップエンドウ栽培記録はこちら
🔗写真でわかりやすい!スナップエンドウ栽培記録 【種まき・支柱立て・摘芯・収穫】 2019版
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参考文献
いつも参考にしている家庭菜園の教科書です。
よかったら読んでみてください。
▷▷やさい畑 2018年 10月号
▷▷野菜だより 2018年 11月号
▷▷現代農業 2018年 11月号
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Last Modified : 2019-12-02