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アオムシ駆除 プランター菜園や家庭菜園で使用できる農薬



こまつな食害2




野菜の栽培にはつきものの病害虫。栽培環境や土の状態が良い中で元気に育つ野菜であれば、植物がもともと持っている免疫力で病害虫を寄せつけませんし、大きな被害に合うことはありません。ですから、薬剤に頼る前にまずは元気な植物を育てることが最も大切です。
しかし、気候変化や周囲の環境変化など、ちょっとしたことで栽培環境が変わり、病害虫の大発生に見舞われてしまうことがあります。

特に昨今の異常気象は、あっという間に栽培環境を大きく変えてしまうことで、植物に大きなストレスを与え、植物を弱らせ、病害虫被害が多発してしまう傾向にあります。

今回は病害虫の中でもポピュラーなチョウの幼虫『アオムシ』について調べてみました。





害虫と益虫



大切に育てている作物の花や葉、茎、根を食べたり、養分を吸汁して害を及ぼす虫を、その作物にとっての『害虫』といいます。
一方、カマキリ、クモ、テントウムシなどはそれらの害虫を捕食し、またミツバチやチョウは受粉の手助けをしてくれます。このようなその作物に有益な虫を『益虫』といいます。

農薬は、その作物に対する『害虫』だけを殺すことが出来れば万能ですが、残念ながら『益虫』までも殺してしまう可能性が多くあります。
また、農薬を使うことで、畑の生態バランスを崩す可能性があり、余計な病害虫を増やすことになりかねません。乱用することで虫に耐性ができ、薬が効かなくなることだってあります。
ですから薬剤の使用は、残留農薬の問題、環境への問題も含め、最小限にとどめたいものです。


病害虫にやられるきっかけ



植物の葉や根の周囲では、数億いる微生物の中でも乳酸菌などの有用微生物(善玉菌)が数的優位な状態でバランスを保っています
この状態であれば、土中環境が健全であるので、植物の根は活発に栄養分を吸収でき、植物全体が元気になり、植物のもともと持っている抵抗力や自然免疫力が発揮され、病害虫にやられることなく植物は元気に育ちます。

ところが、気候変化(異常気象)、肥料過多、肥料不足、ストレス、老化などで抵抗力が弱くなると微生物バランスが崩れ、悪玉菌が数的優位になることで病害虫の攻撃にやられるようになってしまいます。

ゆえに
病害虫にやられない = 植物を元気に育てる = 有用微生物の多様性を保つ 
といえそうです。


アオムシについて



↓虫を判別するにはこちらが参考になります
🔗昆虫エクスプローラ
🔗病害虫・雑草の情報基地



《被害症状》

食害性害虫です。
若令幼虫は葉裏から食害し、葉に小さな穴があきます。
幼虫が大きくなると葉の裏・表かかわらず食害し葉に大きな穴をあけます。



《生態》

モンシロチョウの幼虫で、寒冷地では年2~3回、暖地では年4~5回発生し、蛹で越冬します。
卵は1個ずつ、葉の裏表にかかわらず、数か所に分けて産卵します。



《発生しやすい植物》

キャベツ、こまつな、かぶなどの主にアブラナ科を食害します。



《防除方法》

早期発見、早期防除が基本です。
モンシロチョウが飛びまわると食害が始まり葉に穴があいたり、虫フンが落ちていたりするので、葉の裏表をよく観察して、幼虫を箸で取り除くなどします。
食害が進み、老令幼虫になると薬剤も効きにくくなるので、薬剤は早期散布が基本です。4~5月と10月の若令幼虫時であれば被害も少なく簡単に退治できます。
畑であれば、畝に寒冷紗をかけて産卵を防ぐのも有効です。


アオムシに効果のある薬剤



アオムシに効果のある主な薬剤を紹介します。
薬害の恐れがありますから、それぞれの作物に適応している薬剤を選ぶことが大事です。
自分の栽培している作物に多く適応している薬剤を選ぶのがコツです。



① STゼンターリ顆粒水和剤

天然成分を使用し、環境への影響も少なく、有機JAS規格(オーガニック栽培)で使用可能です。
自然界にいる天然微生物(B.t.菌)が作る有効成分が、アオムシなどのチョウ目害虫に効果をあらわします
散布後、害虫が退治されるまでは時間を要しますが、食害は直ちに止まるため被害防止に役立ちます。

▷ STゼンターリ顆粒水和剤を見てみる




② パイベニカVスプレー

天然殺虫成分(除虫菊を使用)で害虫をすばやく退治します。
有機JAS規格(オーガニック栽培)で使用可能です。
キャベツ、こまつなのアオムシ、なすのテントウムシダマシなど食害性の害虫にもよく効きます。

▷パイベニカVスプレーを見てみる




③ ベニカベジフルスプレー

野菜・果樹の幅広い害虫に優れた効果
速効性と持続性(アブラムシで約2ヵ月)を実現
成分は葉裏まで浸透し、葉の中や葉裏の害虫まで退治
適応する野菜と使用回数、薬害等がありますから、取扱説明書をよく読んでお使いください。

▷ベニカベジフルスプレーを見てみる




④ ベニカベジフル乳剤

野菜、果樹、草花、庭木などの害虫を退治します
速効性と持続性(ヨウトムシ・若令幼虫で1~2週間、散布葉)があります。
適応する野菜と使用回数、薬害等がありますから、取扱説明書をよく読んでお使いください

▷ベニカベジフル乳剤を見てみる




⑤ マラソン乳剤

植物への薬害が少なく、広範囲の害虫に効果を発揮する代表的な園芸用殺虫剤です
適応する野菜と使用回数、薬害等がありますから、取扱説明書をよく読んでお使いください。

▷マラソン乳剤を見てみる



まとめ



植物は一度根を生やしてしまったら、そこから移動することはできません。
その場の環境に合わせて生きていかなければならないのです。
ですから、いろんな外的攻撃に打ち勝つ免疫力を長い進化の中で確立してきました。

要するに、植物はもともと持っている免疫力で病害虫に負けないようになっています。

昨今の異常気象による病虫害や生理障害は自然現象なので、なかなか避けにくいことですが、肥料のやりすぎによる軟弱栽培が原因の病虫害や、風通しの良い栽培環境づくりなどは、自らの栽培技術向上で克服することができます。

毎日作物をよく観察し適切な栽培をして、病害虫に負けない元気で美味しい野菜づくりに努めましょう。


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参考文献


いつも参考にしている家庭菜園の教科書です。
よかったら読んでみてください。

▷▷やさい畑 2018年 10月号

▷▷野菜だより 2018年 11月号

▷▷現代農業 2018年 11月号



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Last Modified : 2019-12-02

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