投稿:2020-05-23
| 更新:2021-06-27
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イチゴは多年草で、ランナーを伸ばして子孫を増やします。
2020年春に収穫を終えた株のランナーを利用して子苗を作っていきます。
秋の定植まで時間がかかりますが、とても興味深い作業です。
定植後、翌年の春に実をつけるまでプランター栽培をします。このサイクルの繰り返しがイチゴ栽培です。
イチゴプランター栽培の参考になれば幸いです。
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🔗イチゴ 蜜香のプランター栽培記録 【子株(苗)づくり・定植】 2019-2020版

《栽培の流れ》 (9~10月)定植 ⇒ (11月)生育 ⇒ (12~2月)休眠 ⇒ (3月)生育開始 ⇒ (4月)開花 ⇒ (5月)収穫 ⇒ (5月~9月)子株(苗)づくり
《生育適温》 18~25℃ 冷涼な気候
《地上部の生育適温》 20~25℃
《果実の肥大適温》 昼間20~24℃ 夜間 6~10℃
《果実の収穫時期》 開花から約30日

・2020年のイチゴの収穫が終わりました。頭を切り替えてランナーでの子苗づくりの準備をしていきます。
・台に乗せてあったプランターを平地にすべておろします。伸びてきたランナーをポットで受けるためです。
・これから夏まで多くのランナーが出てきます。2020年は30株の苗を栽培しましたが今回はどれくらいの子苗ができるのか、楽しみです。

・伸びてきたランナーをポットで受けてピン(結束バンドを切って利用)で軽く固定しておきます。しばらくすると根が生えてきます。
・夏場のポットへの水やりが大変です。


・多くのランナーが出てきています。ポットで受け、ピンでとめる作業が続きます。ランナーにも太さの違いがあり、太いランナーはいかにも元気な子孫ができそうです。
・基本的にランナーからできた子のランナーでできた子、つまり孫以降の苗が親の病気を引き継がないそうので、それを苗として育てることになります。先は長いんです。前回は第一子を栽培してみましたが、問題なく成長したので様子を見て臨機応変にやっていきます。
・ピンで固定してから葉が2~3枚になる頃には根も生え、引っ張っても動かなくなりますのでピンを外せます。根が生えたら少し肥料を与えましょう。




・すっかり葉も大きくなり、根も伸び始めたようで、手で引っ張ってもぐらつかなくなっていました。なので水やりを簡単にするために親株からのランナーを切ってひとまとめにしました。すると数時間後だらんとして生気がありません。
ランナーを切るのが早すぎたのかも…つけ直せるはずもなく、どうしましょう。
・枯れないうちに根の成長が追いついてくれれば良いのですが、ちょっと様子見です。
・最悪の場合、新たに親株から出ているランナーで再度やり直しです。


・なんとか全て活着したようです。大事に至らなくてよかった。
・7月に入り、今後日差しが強くなっていきます。イチゴは半陰性植物ですので、夏場の直射日光は苦手かもしれません。遮光シートで光量を少し加減してみます。今のところ順調です。水やりの頻度も抑えられます。
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・『米ぬかもみ殻ボカシ』肥料を追肥します。元気な子苗になりますように。
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・最終的に34ポットの子苗ができました。このまま夏を乗り切り、9月にプランターに定植します。
・遮光ネットで程よく涼しげです。これぐらいの光量がちょうど良いのかなあ。


・梅雨明け時、病害虫予防に殺菌剤のサンボルドーを散布しました。本来イチゴに散布して良いとは取扱説明書には書いてありませんでしたが、他の野菜に散布したついでに散布してしまいました。数日後葉の色が変わり枯れ始めました。高温も手伝ってか薬害のようです。使用上の注意はしっかり読んで使用しないとこうなります。反省です。
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・栽培日数100日、8月も終わりです。薬害らしきピンチもなんとか乗り切れたようで枯れてしまった株はありませんでした。
・葉芽が出始めました。昼はまだまだ暑いですが、少しずつ夜は涼しくなり秋が近づいています。季節の移り変わりは植物が教えてくれます。人間のなんと鈍感なことか…



・日に日に秋めいてきました。葉数も葉色も充実してきたような気がします。中には花芽が出てきた苗もあります。
・そろそろ定植の準備が必要かもです。


・プランター台を用意しました。あとはプランターに定植するだけです。
・クラウンから新葉が次々と出てきます。


・ランナーから繁殖させた子苗が大きくなり142日目、いよいよ定植作業になりました。
・1株ずつ鉢植えにするか、3株のプランター植えにするか迷いましたが、土の量が多くなる3株プランター植えにしました。
根は土からの栄養分を吸収する役目を果たします。土は栄養分をストックする役目があります。土の量が多いことで根が多く生え、また栄養分のストック量が増えます。いろんな条件がありますが、単純に言うと、土が多ければ多いほど植物は多くの栄養を土から吸収することができるのです。
・空のプランターを日向ぼっこさせて殺菌します。
・畑の土、堆肥、米ぬかもみ殻ボカシ、をよく混ぜておきます。


・水はけを良くするために赤玉土(中粒)をプランターの4分の1ほどに敷き詰めます。
・混合した用土を使って植える3株の位置、高さを調整します。花芽の出る方向をそろえて植え付けます。(親株から伸びたランナーの反対側から花芽が出ます。)
・用土を8分目まで入れプランターを動かして株と土を安定させます。




・たっぷりと水をまいて定植完了です。
・クラウン(葉が出てくる生長点)が土に埋もれてしまわないように最後に確認しましょう。


・11セット全て定植完了しました。
・稲わらのように使える『ワラサラバー』を敷きました。
メリットは…泥はね対策、雑草対策、防虫効果、保湿効果、保温効果などがあげられます。イチゴの実に土がつかなくて清潔です。また、毎年ナメクジの食害にあうのですが、予防効果もあるのかな…観察してみましょう。



・葉の仕事の一つは、光合成をして成長のための栄養素を作り出すこと。役目を終えた葉は黄変して枯れていきます。これを生長点であるクラウンから引きはがす作業を『葉かき』といいます。
・葉かきをし終え鮮やかな緑一色のイチゴの葉たち。葉数も増え順調に成長しているようです。



・小寒をむかえ本格的な寒さが続いています。葉はロゼットという地を這うような形で休眠中だと思われます。所々葉が枯れて赤くなっています。
🔗イチゴの防寒
・日中は良く陽が当たる場所に設置していて暖かいのか、花芽も所々に見えます。今回は株全体が充実しているように思えます。手入れを怠っていないからかな…



・ずいぶん春めいてきました。日長と気温を感じ取り、新葉と花芽が勢いよく芽吹き始めています。これから葉は縦に伸びていきます。花も虫が動き出せば受粉し実を結んでいくでしょう。


・葉に隠れていて見つけられなかったのですが、1粒だけ収穫可能なイチゴがありました。早速収穫して味見、今シーズンは手を抜かずに手入れしているので良い感じに甘い!下記記事を参考にしています。是非お試しを…
🔗プロが教えるイチゴの育て方 甘くする栽培方法の工夫とは?

・花が咲き、ちゃんと受粉して実が大きくなってくるか気になるところ…暖かくなって虫が飛び回れば受粉率は高まるのでしょうけど、まだ寒い時期には虫が少ない=未受粉の可能性大となります。人工受粉は一つの解決策ですね。
未受粉の結果に終わった花、緑が失われ茶色っぽくなってくると未受粉の可能性大です。

完全受粉ではなく、中途半端に受粉した花。でこぼこした実になります。


・「暑さ寒さも彼岸まで…」といわれるように完全に春の陽気となりました。葉はロゼットという姿から、立ち上がって太陽に向かって伸びる姿(何と呼ぶのかなあ…)に変わり始めました。
・次々と花が咲いています。大きな額の花もちらほらあり、粒の大きさに期待が持てます。



・たくさん花芽が出てプランターの縁を超えています。イチゴが大きくなればプランターにぶら下がるように実がなります。花芽の出る方向は決まっているので、植え付け時に方向を揃えるのはこのためです。収穫しやすくなります。


・お彼岸以降暖かくなると思いきや、寒い日が何日も続き、やっとこ3個赤くなり収穫できました。気温が高ければもう少し大きな実になったんじゃないかなあ…
・さて試食。甘みと酸味が程よくあり味が濃い!あまーいイチゴになっていました。↓↓こちらを参考にしたおかげです。これから暖かさも本格化するようなので、美味しいイチゴがたくさん採れるかな、楽しみ~
🔗プロが教えるイチゴの育て方 甘くする栽培方法の工夫とは?



・本来ならばもっと前にやるべきなのですが、摘果作業をしました。
・そもそも受粉した花が全て大きな実をつけてくれれば言うことないのですが、株ごとのキャパシティーがありますので、それに見合った実の数に調整する必要が出てきます。欲張らずに意を決して摘果しましょう。
・残すのは、きれいに受粉している、茎が太い、見るからに元気が良さそう…と自分なりの基準でいいと思います。実の数が少なければ少ないほど養分が集中しますから、株の様子を見てバランスよく摘果しましょう。




・毎年、収穫間近の赤くなった実がナメクジの食害にあいます。ナメクジは本当にひどい奴です。
・この悲しい現実が今年は起こらないようにインターネットで色々調べ対策を施しました。
①農薬で防除…オーガニック栽培にも利用可能な殺虫剤をパラパラとまいて防除
②ネットで物理的防除…防虫ネットをハサミで10㎝四方位に切ってイチゴをサンドしホチキスでとめる。
・完熟状態まで来ましたが、今のところ一つも被害はありません。


・ナメクジ対策のおかげで1つの食害もなく完熟イチゴを収穫できました。
・1年中手間暇かけて栽培してやっとこの結果。スーパーで買った方がよっぽど大きくて甘いのだからもうやめればいいのに、来年こそは…!となってしまいます。ナメクジ対策が上手くいったのが今年の大収穫かな。
・もうしばらく収穫を楽しめそうです。


・夜に豪雨となり、雨が実にかかって多くが裂果したようです。
・ナメクジにやられました。少しのすき間から侵入し食害した模様。
・それでも小さいのも含め36個収穫できました。




・1回目の収穫ピークが終わってランナーが伸びてくると思っていましたが、ほとんどの株から2番目の花房が出てきました。もう少し甘い果実を楽しめそうです。遮光ネットをはって温度が上がり過ぎないように気をつけます。
・摘花をして1株あたり1~2個を収穫しようと思います。甘さを集中させることができるかな。


・6月中旬ですが再収穫できました。
・摘花をしたおかげで、1粒が大きめで甘さもたっぷりの充実した実になりました。もうしばらく実を楽しんで次に進もうと思います。


・もう少し収穫できそうですが、撤収とします。
・4月中旬から6月まで長い間イチゴを楽しめました。イチゴは手をかければかけるほど元気に甘く育ちます。
・数年間同じ品種をランナーで増やし育ててきましたが、これで一度終了とします。



・イチゴ栽培は手間がかかります。そう簡単にはスーパーに売っているような形が良くて甘いイチゴを育てることは出来ません。家庭菜園で作ったキュウリや、ナス、ダイコンなどはスーパーのそれより美味しく作れそうですが、イチゴはきびしいです。
・それでも何年か栽培し続けたことでどうしたら甘くなるか、元気に育つか少しわかったような気がします。土が良く、病害虫にやられず、多くの労力をかけることが必要だと思います。
・植物は、光合成で作り出した養分と、土中にある養分を取り込んで成長していきます。土中にある養分は微生物の働きによって植物が吸収できる養分になります。また植物が養分を吸収するときにも微生物が大きく関わっています。要するに土中に微生物がいなければ植物は土中の養分を吸収できないのです。土中の微生物が多ければ多いほど植物の養分吸収の効率は高まることになります。
光合成は天気に左右されますから、人がどうこうするのは不可能ですが、微生物を多くすること、土壌環境を良くすることはできます。
異常気象で野菜栽培は難しくなっています。少しでも植物が元気に育つように、微生物の多く住む土壌環境を作り、毎年美味しい野菜が収穫できるようにしたいものです。
おすすめのアイテムを紹介します。
私は天気の良い早朝に葉面散布して光合成を促進させています。
実も葉もひと回り大きくなるような気がしています。是非お試しください。
🔗玄米アミノ酸酵素液について


野菜は、日光が大好きです。特に夏野菜は日光と温度を要求しますが、昨今の猛暑、酷暑の中では気温の上がり過ぎにより、元気がなくなり成長が弱まったり、病害虫が多発したりします。日光は好きでも異常な暑さは好きではないようです。
地球温暖化が原因とされるこの暑さですが、下記写真資料にある通り1960年代から暑さが顕著になりはじめています。植物の進化はもっともっと長いスパンですから、温暖化のスピードに植物の進化が追い付いていないというのが現状のようです。
将来、人間にとっても植物にとっても過ごしやすい夏に戻ってくれるのが一番良いのですけど、どうなることやら。現状ではこの暑さにも負けない品種の改良を待つしかないのでしょう。
日本の夏は徐々に暑く、長くなっている (東洋経済ONLINEより)


これであなたも菜園家‼
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いつも参考にしている家庭菜園の教科書です。
よかったら読んでみてください。
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Last Modified : 2021-06-27