FC2ブログ

ゆっくり家庭菜園

TOP >  野菜栽培のきほん >  土作り >  菌根菌の特徴

スポンサーリンク

菌根菌の特徴



11・20・表紙



土の中には1グラムあたり30億個の微生物がいます。
いったん植物が土中に根を伸ばし、地表に茎葉を出し始めると、微生物は根や茎葉の周りにに集まってきて、植物の成長を助けたり、病害虫から植物を守ってくれます。
反対に、植物は微生物の成長に必要な養分を提供し、持ちつ持たれつの共存関係が成立しています。

これら植物にとって有用な微生物がそれぞれどんな働きをしているのか見ていきます。




菌根菌のはたらき



リン酸やミネラルなどの養分を集めてくれます。
抵抗性が高まり病気に強くなります。

VA菌根菌(アーバスキュラー菌根菌)という種類が、畑で活躍してくれます。


菌根菌の特徴



植物の根の細胞内に侵入し、共生関係を結びます。
光合成でつくられた炭水化物を植物からもらう代わりに、菌糸を根の2倍程度に伸ばし、水分、窒素、リン酸のほか、鉄などのミネラルを集めて植物にもたらします。

特に、リン酸は土壌中では溶けにくく、植物が利用できない状態にありますが、VA菌根菌によって効率よく集められて植物に供給されます

陸上の植物のほとんどの種類と共生できます。
周囲の様々な種類の植物と共生して結びつけ、そのネットワークによって欠けている養分のやり取りを行い、ともによく育つようになります

VA菌根菌が根に侵入すると、植物は病気に対する抵抗性が高まり、病原菌が侵入しにくくなります


菌根菌の増やし方



他の微生物との競争に弱いため、肥料分の多い畑では増えません

完熟堆肥などの有機物を中心にした土づくりをし、もみ殻くん炭を1㎡あたり400g~1.5kg施します。
もみ殻くん炭には、無数の小さな穴があり菌根菌のよいすみかとなります。
この土づくりを秋から冬にかけて行い、ハコベやホトケノザなどの冬から春の雑草を抜かないで育てると、土中では広範な菌根菌ネットワークが形成されています。
春には、種まきや苗の植え付けを行う場所の周囲だけを軽く耕して、野菜の栽培を始めます

ハコベ
11.20.1

ホトケノザ
10.20.2




ホウレンソウなどのアカザ科、コマツナやキャベツなどのアブラナ科には菌根菌はつかないので、ほかの科の野菜を混植することで、畑に菌根菌を維持することができます。

詳しくはやさい畑 2017年 02月号 で紹介しています。



多くの菌根菌配合の用土や肥料が販売されています。コーヒー豆粕を利用した土壌改良材は興味あります。
⇒菌根菌の入った用土、肥料を見てみる


関連記事


関連記事としてこちらもご覧ください。

🔗野菜のタネを上手に発芽させるために知っておくこと
🔗日陰だって大丈夫‼︎家庭菜園やベランダ菜園の日陰でも育てられる野菜
🔗家の庭を1日で家庭菜園にする
🔗酸性土壌が危険な本当の理由と仕組みについてはこちらから
🔗オーガニックは地球を救う‼有機栽培・オーガニックの本当の意味についてはこちらから
🔗有機質肥料が根に吸収されるまでの微生物の働きについてはこちらから
🔗プランター栽培 おすすめ培養土5選についてはこちらから
🔗乳酸菌で土づくりについてはこちらから
🔗良い堆肥 悪い堆肥についてはこちらから


参考文献


いつも参考にしている家庭菜園の教科書です。
よかったら読んでみてください。

▷▷やさい畑 2018年 10月号

▷▷野菜だより 2018年 11月号

▷▷現代農業 2018年 11月号



最後まで読んでいただきありがとうございます。ポチッとおしてもらえると嬉しいです
↓↓↓

にほんブログ村 花・園芸ブログ 野菜のみ(家庭菜園)へ
スポンサーサイト



スポンサーリンク

Last Modified : 2018-10-22

Comment







管理者にだけ表示を許可