投稿:2018-01-04
| 更新:2018-11-14
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米ぬかは、ボカシ肥料や堆肥を自作する場合には欠かせない農業資材です。
植物性有機物資材としてなら油カスでも良いはずですが…
なぜ米ぬかが重宝されるのか調べてみました。
米ぬかって何からできているの
白米は、玄米の表面を削って精米することで出来ます。玄米を削ったカスが『米ぬか』です。
美味しいお米は精米した白米で、玄米は味や食感がやはり劣ります。
美味しさ追求のために精米があります。
しかし、お米の栄養はこのカスにした部分に豊富に含まれていて、玄米の95%の栄養が米ぬかの部分にあります。
植物栽培で米ぬかは何に使われるの?
①植物性有機質肥料として利用
豊富な栄養を含む米ぬかは植物性有機質肥料として使います。
三大栄養素のリン酸を多く含みます。
ビタミン、ミネラル、食物繊維、群を抜いた栄養素の宝庫です。
肥料として使用するのは脂分を取り除いた『脱脂米ぬか』です。
生の米ぬかは、脂肪分を多く含んでいるため分解が非常に遅く、また水をはじくため土の中でかたまり、害虫や雑菌の巣になりやすいので肥料としては不向きです。
②ボカシ肥料の材料として利用
有機物は、微生物に発酵分解されてはじめて、植物が吸収できる肥料となります。
有機物の発酵分解をあらかじめ作付け前に行い、できた肥料をボカシ肥料といいます。
米ぬか、油かす、魚かす、骨粉などの有機物を、その畑に必要な栄養素の割合で混ぜて作ります。
米ぬかは、有機物の材料として、また発酵促進剤としても利用されます。
③堆肥づくりの発酵促進剤として利用
落ち葉、樹皮、もみ殻、ワラなどで作る植物質の有機物堆肥は、窒素が少なく発酵に時間がかかります。
そこで、窒素を含む米ぬかを発酵促進剤として利用して発酵時間を早めます。
米ぬかの最大の魅力
米ぬかの最大の魅力は、発酵を進める力がとても強いことです。
米ぬかはもともと種皮や胚芽なので、糖分やたんぱく質が豊富です。
そのため、米ぬかが投入されると、これを餌とする土壌微生物が一気に活発に活動、増殖するようになり発酵がぐんぐん進みます。
また、米ぬかには、乳酸菌や酵母菌などの有用微生物が多く住みついています。
この有用微生物が水分など条件が整うことで活性化し、植物にとって有用な微生物がより多く増殖することになります。
微生物の餌となる栄養が豊富で、かつ植物にとって乳酸菌などの善玉菌が増殖しやすい…これが米ぬかの最大の魅力といえます。
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まとめ
ぬか漬けのぬか床は、まさに米ぬかの魅力が最大限に発揮されている場所で、ぬか漬けの乳酸菌はヨーグルトの10倍あります。
しかも、ヨーグルトはペースト状のため乳酸菌は胃酸でほぼ全滅するのに対して、ぬか漬けの乳酸菌は、食べ物内に浸透しているので腸まで死なずに届く可能性が高く、腸を元気にしてくれます。
そして、ぬか漬けにする野菜の表面についた別の乳酸菌や酵母菌がぬか床に次々に加わり、ぬか床は善玉菌の宝庫となっていきます。
植物栽培にも人間にも多くの恵みを与えてくれる『米ぬか』…コメの国、日本人としては使わない手はないですね。
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参考文献
いつも参考にしている家庭菜園の教科書です。
よかったら読んでみてください。
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▷▷野菜だより 2018年 11月号
▷▷現代農業 2018年 11月号
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Last Modified : 2018-11-14