投稿:2018-02-20
| 更新:2021-05-15
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お宅の庭先、雑草だらけになっていませんか?
「庭には芝生を植えて、花壇には色鮮やかなお花がいっぱい!子供達の無邪気な笑い声…」
そんな夢のマイホームから早うん十年。子供達は大人になり、花壇はコケだらけ。芝生の代わりに雑草が生い茂って、見るもさみしい昭和枯れすすき♪状態
いっそのこと家庭菜園でも始めて野菜や土とたわむれませんか?
「芝生から畑なんて土が違うから無理だろう」と諦めがちですが、そんなことはありません。
せっかく土が露出しているんだから、自分の身体づくりも兼ねて畑作りに挑戦しましょう。
芝刈りや雑草処理など手間ばかりかかって、芝刈り後の満足感しか得るものがなかった芝生の庭から
ダイコンや
🔗写真でわかりやすい!ダイコン栽培記録 【種まき・間引き・収穫】 2018版
スナップエンドウなど
🔗写真でわかりやすい!スナップエンドウ栽培記録 【種まき・支柱立て・摘芯・収穫】 2019版
美味しい野菜が収穫できて、畑作業で身体づくりもでき、家族からも喜ばれる有意義な土地活用になること間違いなしです。

畑の土は3つの要素から出来ています。
1つ目は、植物の根や土壌動物、そして微生物です。
2つ目は、腐植です。生物の遺体などが長い年月をかけて微生物に分解され、残った分解されにくい物質のことです。簡単にいうと腐葉土や堆肥だと考えてください。
3つ目は、土壌鉱物、いわゆる土です。砂っぽい土から粘土っぽい土までいろいろです。
🔗土づくり 粘土質の土と砂質の土についてはこちらから
ほったらかしの庭に欠けているのは2つ目の腐植だけです。微生物や土壌動物も限りなく少ないでしょうが大丈夫です。
この腐植を加えてあげれば、とりあえずは野菜の育つ畑になります。
安心して畑づくりに取り組みましょう。

最初の畑作りはとにかく重労働です。途中でバテてギブアップすることのないように1ブロックずつ作業しましょう。
野菜栽培には連作障害というものがあって、同じ畑で毎年同じ作物を作ると、元気に育たなくなる可能性があります。
ブロックごとに分けて畑を作れば、ローテーションで栽培することができて、連作障害を回避できます。
庭の大きさによってブロックの数を身体と相談しながら徐々に増やしていくのが理想的です。
今後使用するであろう、支柱やトンネル資材などのことを考慮すると、
1ブロック約60㎝×180㎝×20㎝(深さ)
の大きさの穴を掘って畑にすると良いと思います。
野菜作りが面白くなってきたら、一回りも二回りも大きくしましょう。

さて、具体的な作業になります。穴掘りは大変な作業ですから、気温の上がらない午前に終わるようにしたいです。
日当たりや、水はけ、畑の向き(一般的には南北に長い)など、栽培条件をよく考えて掘る位置を決めます。
必要な道具は、軍手、スコップ大小、熊手、ブルーシート、ふるい、メジャーなどです。
土が硬い場合はツルハシなどがあると楽に作業ができます。
※2018年の夏は記録的な酷暑となり、各地で熱中症で救急搬送された方が多くいました。
現在は、温暖化のせいでしょうか、以前のような四季の移り変わりではなく、急激な温度変化が特徴となっています。作物はこの気候に対応できずに不作になったりしていますが、私たち人間も無理をせずに身体を労わった家庭菜園作業をしましょう。
🔗家庭菜園 無理をしない畑作業のすすめ
作業①
スコップやツルハシを使って、60×180×20の穴をとにかく掘り続けます。
体力勝負です。ここで挫折しないように休憩をとりながら作業しましょう。
こまめな水分補給が大事です。
ポイント!
配管屋さんの話によると、土表面から30㎝には水道やガスの配管が設置されているそうです。
ツルハシで力まかせに振りおろすと、管に穴を開ける危険がありますから、くれぐれも注意して作業しましょう。
私はガス管に穴を開けてしまい大変な思いをしました。そんな時は直ぐにガス会社に連絡しましょう。

作業②
掘り上げた土をふるいにかけます。ゴミや芝生の根、砂利を取り除き、粒のそろった土にしていきます。
宅地用の土はほぼ砂利です。ふるっては砂利を捨て、ふるっては捨ての地道な作業です。
ここでかなりくじけそうになりますが、頑張りましょう。
目の粗いふるいにかけると、根菜類栽培の時などに問題が起きますから、作業が大変ですが、なるべく目の細かいふるいにかけるようにしましょう。


午後は土づくりです。
砂利とごみを取り除いたわけですから、その分新たに堆肥を混ぜて埋めれば、元通りのフラットな畑ができることになります。
ただ、水はけの良い土壌ならばフラットな畑でも構わないのですが、大雨で水たまりになるのを避けるために、高さ5~10㎝程の盛り土(農的にはウネ)をします。その分の堆肥も準備します。
取り除いた砂利、ごみと同量の堆肥 + 5~10㎝のウネ分の堆肥 = 準備する堆肥
となります。
もし取り除く砂利やゴミがほとんどない場合は、少なくとも40ℓの堆肥2袋を土と混ぜるようにしましょう。
作業③
ネットやホームセンターで上記の分量の堆肥を準備する。
▷堆肥を見てみる
🔗良い堆肥 悪い堆肥についてはこちらから
作業④
ふるいにかけた土と、堆肥を混合します。
スコップを使ってしっかり混ぜます。
ポイント!
掘った穴の位置が分かるように、ヒモなどでマークして埋め込んでおくと後で役に立ちます。
ウネの肩になる部分と穴の端を合わせることによって、根が下まで伸びる作土層が確保できます。
土を埋めた後では、穴の位置が分かりづらくなりますから、この時点でマークしておきましょう。
写真の赤い線で囲まれた部分は下まで掘れている。この範囲に作物を植える。


作業⑤
土を埋め戻します。
種まき、定植前にウネをつくりますから、かるく土寄せしておいてそのまま1か月以上寝かせます。
以上で庭に1つ畑が完成しました!

※野菜は、日光が大好きです。特に夏野菜は日光と温度を要求しますが、昨今の猛暑、酷暑の中では気温の上がり過ぎにより、元気がなくなり成長が弱まったり、病害虫が多発したりします。日光は好きでも異常な暑さは好きではないようです。
地球温暖化が原因とされるこの暑さですが、下記写真資料にある通り1960年代から暑さが顕著になりはじめています。植物の進化はもっともっと長いスパンですから、温暖化のスピードに植物の進化が追い付いていないというのが現状のようです。
将来、人間にとっても植物にとっても過ごしやすい夏に戻ってくれるのが一番良いのですけど、どうなることやら。現状ではこの暑さにも負けない品種の改良を待つしかないのでしょう。
日本の夏は徐々に暑く、長くなっている (東洋経済ONLINEより)


野菜が元気に育つ土壌は、水はけがよく、保水力、保肥力があり空気を多く含んだ団粒構造の土壌です。
土壌の理想的な比率は、土:水:空気=4:3:3です。
出来たばかりの土壌は、まだまだ団粒構造の土壌には程遠いですが、微生物バランスの良い土づくりを心掛けることによって
理想の土壌に近づいていきます。
最初は、人気で栽培しやすいトマトなどから育ててみると良いでしょう。
5月初旬が苗の定植時期ですから、3月中旬には畑を作り、土を寝かせて微生物が活発に活動する環境を作ってあげましょう。
私はこれを天気の良い早朝に葉面散布して光合成を促進させています。
実も葉もひと回り大きくなるような気がしています。
🔗玄米アミノ酸酵素液について


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野菜作りが一作終わると、土壌中の養分は消費されてしまっています。次期作のために失われた栄養分を補給しなければなりません。
足りなくなった分、または次期作の野菜に必要な栄養分を補うために有機物を投入します。
注意しなければならないことは、生育途中に足らなくなった場合は追肥すればよいですが、過剰な場合は残った肥料成分が腐り、病害虫などの害がでてきますから、多過ぎないように気を付けなければなりません。
有機物が投入されると活発になる微生物
微生物にとって有機物(油かす・骨粉・魚かす・牛ふん・豚ふん・鶏ふん・生ごみ・緑肥など)はエサです。エサのない状態ではひっそりとしている微生物ですが、有機物が土に投入されると一気に活発にエサを食べ、増殖と死滅を繰り返します。
このエサを分解してできた物質を、根は栄養分として吸収することになります。
死滅した微生物もまた他の微生物に分解され栄養分になります。
化学肥料は、微生物のエサにはなりません。したがって、化学肥料だけの施肥は、エサがないのでやがて微生物ゼロの土を作ります。
分解しやすい物質と分解しにくい物質
有機物には様々な物質が含まれています。
微生物は食べ易い物質(糖、デンプン、たんぱく質など)から先に分解していきます。
食べ易いので一気に分解し増殖するので熱が出ます。
有機物の投入を種まき・定植の数カ月前に行う理由の一つは、この熱で根が傷つくのを避けるためです。
さて、残った食べにくい物質はどうなるかというと、ゆっくりと時間をかけて微生物によって分解されていきます。堆肥となりやがて腐植となります。この時熱は出ません。
分解し易い物質を分解し、且つ発酵熱によって雑草のタネや病害虫の元を減らす工程を、堆肥作成においては一次発酵といい、一次発酵が終えた有機物は完熟堆肥とうたっても良いことになります。
この後、分解しにくい物質をゆっくり分解していきますが、時間が経てばたつほど腐植と微生物が増え、良質な完熟堆肥となっていきます。
どの微生物が動くかはわからない(水たまりでは腐る)
有機物が投入されると、エサを食べ微生物が活発になるといいましたが、有用菌である『乳酸菌』や『酵母菌』などが多く活発に動いてくれれば理想的な発酵になるのですが、そうでない場合があります。
水はけが悪かったり、大雨で水たまりになってしまうような畑で、土に酸素が含まれていない土壌では、同じ分解でも発酵ではなく腐敗となる微生物が動きます。
腐敗の場合は、植物の生育を悪くする物質が出来たり、有毒なガスが発生したりします。何より腐敗臭に誘われてハエやセンチュウなど害虫が寄ってきて悪の温床となります。
有機物さえ投入しておけば大丈夫、美味しい野菜ができる!と安心するのは間違いです。
腐敗の条件は、水、酸欠、温度です。せっかくの有機質肥料ですから腐らせないようにしたいものです。
ボカシのすすめ
発酵か腐敗か…土の中でどっちに転ぶか分からないようなことを避けるため、あらかじめ有用菌で有機物を上手に発酵させたものがボカシ肥料です。
これなら一次発酵済みなので温度が上がることもないですし、有用菌によって分解され、根が吸収できる栄養分になっていますから安心して施肥することができます。
ベテラン菜園家ともなれば、自分の手に入れやすい有機物などを利用してオリジナルの『ボカシ』を作り菜園に投入しています。
🔗7日で完成 米ぬか・もみ殻 ボカシ・堆肥づくり/好気性発酵 はこちらから
数種類の有機質肥料を発酵させた即効性の肥料をボカシ肥料といい、落ち葉やバークなどを入れ、分解がゆっくりで土壌を改良するような働きを持つもので一次発酵が済んでいるものを完熟堆肥といいます。
ここをしっかり押さえ、理解しておくことが大切です。
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Last Modified : 2021-05-15